私たちの遺伝子中の窒素も、歯の中のカルシウムも、血液中の鉄も、かつて収縮した恒星の内部で作られた。私たちは、すべて星の物質でできている。私たちは「星の子」なのです……。天文学者のカール・セーガンがそう書いている。
▼小惑星探査機「はやぶさ」が7年かけて持ち帰った石の粒も、この自分の生命と無縁ではないだろう。カプセルの中の微粒子を丹念に調べたところ、地球には存在しない組成だと分かった。41年前にアポロ11号が月の石を採取して以来の快挙である。深遠な神の領域と思えた宇宙空間が、ぐんと身近に感じられる。
▼微粒子の一部は「かんらん石」という鉱物の仲間だそうだ。中学校の理科の先生に名前を教えてもらった記憶がある。英語名は「オリービン」という。オリーブの実に似た緑色の美しい石だ。含まれる金属の比率が違うことが、地球外から来た証しとなった。そのわずかな数値の差に、宇宙の秘密が詰まっている。
▼太陽系ができたのは46億年前。地球や月など大きな星の地質は、火山や地殻変動で変質した。原始の状態をとどめる小惑星の石は、星々の起源に迫るカギとなる。宇宙の誕生が奇跡なら、傷だらけで探査機を帰還させた人の技もまた奇跡であろう。大気圏で燃え尽きた「はやぶさ」の映像を思い出し、胸が熱くなる。
<40文字要約>
はやぶさが持ち帰った微粒子が星々の起源に迫るカギとなる。
あれれ、ずいぶんと短くなってしまいました。
その他の論点を残りで入れるのは難しい。